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お母さん・お父さんへ

出産まで
お母さんが心身ともに健康で居ることが、あかちゃんにとって一番大切なことです。
妊婦検診をきちんと受け、産婦人科医・助産師・看護師・栄養士などの話を聞いて心の準備をしてください。
楽しい生活を送りながら、あかちゃんの誕生に備えましょう。
出産
ほとんどのお産が、自然にまかせれば順調に進むものです。しかし、あせったり気が動転するとうまく進まないこともあります。
産気づくのはある日突然です。その時のために当日はどうするのかなど入院時の持ち物や心の準備をしておきましょう。
おかしいと思ったり分からない事がある場合は、産婦人科スタッフに聞いてください。
授乳(母乳育児のすすめ)
母乳はお母さんからあかちゃんへの最高の贈り物です。
栄養学的・免疫学的に優れているというだけでなく、スキンシップがはかれるというところも良い点ですし、お母さんの産後の回復にも役に立ちます。
ほんの一握りのお母さんに乳腺やホルモンの異常で母乳が充分に出ないことがありますが、ほとんどのお母さんで母乳育児が出来ます。
母乳育児の基本は“欲しがるときに欲しいだけあげる”です。
ふつう、あかちゃんは1日10回以上もおっぱいを欲しがりますし、母乳は吸われれば吸われるほどホルモンの作用でどんどん出るようになります。そして1日最低8回以上は吸わせる、あるいは搾るようにしましょう。おっぱいが張るのを待ってはいけません。
“授乳は3時間以上あけないといけない”というのは間違えです。産後数日間はほとんど母乳が出てこないという事が多いのですが、健康なあかちゃんはそれでも大丈夫なのです(数日分の栄養と水を蓄えて生まれてきます)。
母乳分泌の順調なスタートのために、出産後に乳頭・乳房のコンディションを整えておきましょう(必ず産婦人科医・助産師の指導のもとに行ってください)。

入院中のあかちゃんに起こること・病院であかちゃんに行うこと

黄疸 (おうだん)
ほとんどのあかちゃんに見られます。血液中の赤い成分が壊れる事で黄疸が出るのですが、普通の黄疸はあかちゃんのデリケートな細胞を守ってくれることがわかっています。しかし、重症の場合は脳神経障害(核黄疸)を起こす事があります。それを予防するため、入院中は毎日検査をしています。
また、母乳栄養のあかちゃんで生後1、2ヶ月経っても軽度の黄疸が続いている事がよくありますが、これは自然な現象であり全く問題ありません。
体重減少
健康なあかちゃんは、生後数日間は体重が減ります。出産後数日は母乳が出ないことが多いため、出生時のあかちゃんはその数日間分の水分を体に蓄えて生まれてきます(あかちゃんがふっくらしているのはそのためです)。その水分を尿として出したり皮膚から蒸発させて子宮外の生活に適した体になるので、体重は数%減るのが普通です。個人差があり日齢とともに増え始めれば心配有りません。
ビタミンK
ビタミンKは血液凝固因子の生成に関わっています。生まれたばかりのあかちゃんはビタミンK不足になりやすく、それによって消化管出血(吐血や血便)や頭蓋内出血(息を止めたりけいれんを起こしたりします)をきたす事があります。あかちゃんとこどものクリニックでは、それを防ぐために生まれた直後・生後約5日目・1ヶ月検診時に、ビタミンKを内服してもらっています。
新生児マススクリーニング
生後約5日目に足の裏から血液を濾(ろ)紙にとって行う検査です。日本で生まれたあかちゃんの殆どが受けている検査で、簡単に検査が出来て早期発見・早期治療により、診断が遅れると重大な障害を残す6つの病気の有無を調べる事が出来ます。

よくある心配事

泣いてばかりいる

あかちゃんは、泣く以外に欲求を訴える手段がありません。
まず抱っこ、次におむつ、最後に授乳
たいていはこれで泣き止みます。お母さんがイライラしているとあかちゃんは不安になって泣き続けます。
抱き癖はわるい事ではありません。たくさん抱っこしているうちに、徐々に落ち着いたあかちゃんに育っていきます。
ただし、飲みが悪い・なんとなく元気がない・何をしても泣き止まないという時は、病気が隠れている事もあるので、小児科を受診しましょう。

おっぱいを吐く

あかちゃんはおっぱいを飲む時に空気もたくさん呑み込みます。泣いている時にも空気を呑み込んでいます。機嫌や飲みが良ければ心配は有りません。哺乳直後に少量をたらりと吐くのも心配有りません。
ただし、吐物が遠くに飛んだり毎回大量に吐く時は、小児科を受診しましょう。

うんちが出ない

お腹が柔らかくて機嫌がよければ心配ありません。お腹がパンパンに張っているようなら、お腹をやさしくマッサージしてあげたりベビーオイルかサラダ油をつけた綿棒の頭を肛門にいれてゆっくりと30~60秒間肛門を拡げるように動かすと便が出ることがあります。生後1ヶ月を過ぎると2週間もうんちをせずにへっちゃらなあかちゃんもいます(ただし母乳の場合)。

顔・首・胸のブツブツ

生後1~2ヶ月のあかちゃんの顔や首などにできるブツブツ(発疹)のほとんどは脂漏性湿疹かあせもです。脂肪やアカなどの汚れが原因ですので、皮膚をきれいに洗う事が治療になります。薬をつけるよりもまず石鹸できれいに洗いましょう。
手指に石鹸をつけて洗い、石鹸を落とした時にキュッキュッとした感触になるまでしっかりと脂肪分を洗い流します。指の腹を使って何度も石鹸をつけて繰り返しすすぐとうまくいきます。すすいだ後の水分は柔らかいタオルなどで優しく押さえるようにしてふき取ってあげましょう。

◆石鹸とシャンプー◆
ガーゼやタオルは皮膚を傷つけるので使いません。生後1カ月頃の脂っこい時期は、あかちゃん用の石鹸よりもミヨシ・シャボン玉の石鹸・牛乳石鹸・ホワイトなどの比較的安い物の方が洗う力があり添加物も少なくておすすめです。髪の毛はシャンプーを使った方がよいようです。

おむつかぶれ

尿や便で汚れたおむつに長時間接している事が原因です。おむつをこまめに替えたりシャワーやたらいの水で洗ったり、水道水でびしょびしょに濡らしたティッシュペーパーで拭いてあげるなど、清潔を心掛けてください。

◆おしりふき・ガーゼ◆
市販のおしりふきは刺激が強いため、外出専用として、家庭では使わないでください。ガーゼの目は粗く、皮膚を傷つけるので赤ちゃんの肌には使わないことをお勧めします。

鼻水・鼻づまり

生まれたばかりのあかちゃんは鼻の通り道が狭いためグズグズいいやすいですが、必ずしも風邪ではありません。ただし、飲みが悪い・高熱がある時などは小児科を受診してください。

体温・検診・予防接種について

保温・体温管理

風邪をひかせてはいけないと思って厚着にしてはいませんか?
基本的には大人と同じか1枚多く着せる程度で充分です。部屋の温度は大人が薄着(半袖のシャツか薄手の長袖1枚)で居られる程度が良いでしょう。エアコンや扇風機を使ってもかまいませんが、あかちゃんに直接風が当たらないようにしましょう。あかちゃんの体温は大人より少し高めで、平熱は37.5度までです。哺乳後や泣いた後は体温が高くなっていますので、体温は静かにしている時に測りましょう。生後3ヶ月までの高熱は、重い病気である可能性が高いので、必ず小児科を受診しましょう。
夏場は大人より多く着せるとあせもがひどくなることが多いので、注意しましょう。

健康診断

母子手帳を忘れずにお持ちください。

乳児健診は、是非受けましょう。

1ヶ月、4ヶ月、(8ヶ月)、(1歳)、1歳半、3歳は特に成長・発達の鍵となる月例ですので、健診を受けるようにしましょう。

予防接種

生後1カ月になったらワクチンを予約しましょう。
生後2ヶ月になったら、
小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチン、ロタウイルスワクチンを同時接種し、
3ヶ月になったらDPT3種混合ワクチンを上記3つと同時接種、
4ヶ月には3つの同時接種の1週間後にBCG
1歳
になったら出来るだけ早くMR(麻疹風疹混合)ワクチン+おたふくかぜワクチンを受けましょう。
その1ヶ月後には小児用肺炎球菌ワクチンの追加接種と水痘ワクチンを受けましょう。
1歳4ヶ月にはDPT3種混合とヒブワクチンの追加接種を受けます。
いずれの場合も母子手帳を忘れずにお持ちください。

育児での注意

◆ 成長・発達 ◆
ひとりひとりの子供の成長・発達には個人差があります。他の子よりも早ければ良いというものではありません。例えば、ハイハイをしないと心配しているうちに立って歩き始めてしまう子もいます。特に、発語(しゃべること)はその子の個性・性格や環境に強く影響されています。育児書などに書いてあることはあくまでも目安であり、遅れ気味であっても結局は追いついてしまう子が殆どです。発達が少しずつでも前進していれば大丈夫です。新しい発見があったらそれを喜びましょう!
また、母子手帳はあかちゃんの成長・発達の良い記録となりますので新しい発見などを書いたり心配事をメモしたりして活用すると良いでしょう。
◆ 乳幼児突然死症候群(SIDS) ◆

それまでとても元気だったあかちゃんが眠っている間に何の前触れもなく亡くなってしまう病気です。日本ではあかちゃん2000人につき1人の割合に見られ、約9割が1歳未満のあかちゃんです。原因は不明ですが脳の機能が未熟なために起こることが考えられています。これまでの調査から、次のことにより発症しにくくなることが分かっています。

  1. 家族の禁煙(喫煙者がいなければ1/5) ⇒ タバコはベランダ・屋外で
  2. 母乳栄養(人工栄養の1/5) ⇒ ミルクはなるべく足さない
  3. 仰向け寝(うつ伏せ寝の1/3) ⇒ 離れるときは仰向けに
◆ 事故防止 ◆

乳幼児の死亡原因1位は“事故”です。

  1. 交通事故 ⇒ チャイルドシートを使用する。道で1人にしない。
  2. 窒息・誤飲 ⇒ 口に入るものは家に置かない(ビー玉・ピーナッツ・タバコなど)。
  3. 溺水 ⇒ お風呂の水を残したままにしない。
◆ アレルギーと離乳食 ◆
あかちゃんの腸は未熟なため早すぎる離乳食はアレルギーを引き起こす一因と考えられています。アレルギー疾患には、アトピー性皮膚炎・じんましん・ぜんそく・花粉症など様々なものがありますが、アトピー性皮膚炎やじんましんは特に食事と深い関係が有ります。治療が長期間にわたることも多く、薬を飲んだり血液検査を受けたりと子供の受ける苦痛は想像以上に大きいものです。特に両親・兄弟などにアレルギー性疾患を持つ方がいて心配な場合は、小児科医に相談しましょう。
◆ かかりつけ医 ◆
お子さんが病気になる前に、家の近くでかかりつけの小児科医を探しておくと良いでしょう。
近所の幼児のお母さんなどに相談してみましょう。夜間や休日に救急でかかりたい場合、川口市では小児科当直は当番制になっています。
現在は、川口市立医療センター・済生会川口総合病院・埼玉協同病院が輪番で受け持っています。
夜間・休日に小児科を受診したい場合は下記の電話番号にお尋ねください。

救急医療案内 048-824-4199 (当日時間外診療をしている病院を紹介しています)

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